院長ブログ

痛くない麻酔の7つのポイント

2020.06.14

院長の山羽です

以前から患者さんによく言われることとして、

「先生は麻酔の注射が全然痛くない!」

「いつ麻酔したんですか???」

などがあります。もう20年以上当たり前のように今の方法で麻酔をしているので、最近はあまり深く考えたことなかったです。

でもよく考えると、なんにも考えずに歯ぐきに針刺されたら痛いに決まってますよね。

そこで、私が20年以上前からやってる

痛くない麻酔7つのポイント

を挙げてみます。


ポイント1 極細の針を使う

歯科で行う麻酔は、点滴や採血など血管に入れるような太い針は必要なく、極細の針で十分薬を入れられます。

針は細いほうが刺激する神経の数が少ないので痛くないのです。だから蚊に刺されても痛くないんですね(後でかゆいけど)

私たちは太さ0.26mmの極細針を使用しています。


ポイント2 表面麻酔を使う

とはいうものの、蚊の口ほど細くないですから、何もせずに歯ぐきに針を入れたら極細針でも痛いです。

そこで、注射の前に表面麻酔剤を塗ります。これを塗ると30秒くらいで歯ぐきに浸透して表面がしびれた感じになります。

すると少々のことでは痛みはありません。これは結構効果が大きいです。

ポイント3 電動注射器を使い、ゆっくりと薬を入れる

麻酔の痛みは針を入れるときだけではありません。むしろその後の薬を入れるとき圧力が痛いのです。

だからゆっくりと薬を入れますが、普通の注射器に極細針をつけて薬を出すにはすごい力が必要です。なので薬をゆっくり入れるというコントロールは難しいのです。なので私たちは注入速度を調整できる電動注射器を使います。これなら、注射器を押すという行為に力を入れず、他のことに気を遣い、痛くないように麻酔することができます。

ポイント4 麻酔の薬を温める

さらに薬の注入時に痛いのは圧力だけではありません。じつは薬の温度も影響しています。冷暗所で保管している注射薬の温度は体温に比べたら冷たく、それが体内に入ることで痛みを感じるのです。そこで、私たちはその日に使用する薬を、薬を温める器械に入れておき、体温くらいになるように準備しています。

ポイント5 呼吸を整える

昔、何かの論文を読んだことでずっとやっていることですが、ヒトは息を吸うときには口周りの筋肉が緊張するため針を入れると痛く感じ、息を吐くときには筋肉が緩んで針を入れても痛くないらしいのです。なので、麻酔をする前には深呼吸をしていただき、息を吐くタイミングを見計らって麻酔をはじめています。


ポイント6 痛みの少ないところに針を入れ、薬を回す

歯ぐきには痛点と呼ばれる神経の集中しているところがあります。また、歯ぐきの硬さによっても痛み方は違います。

そこで、私たちは歯ぐきと頬の境目辺りの柔らかいところに針を入れます。それから薬を注入しますが、なにも考えずに注入すると薬は柔らかい頬の中に入っていきます。でもこれでは歯には麻酔が効きません。歯ぐきの下にある骨の中に浸透させることで歯の神経に薬を届かせる必要があるのです。そこで指やミラーでダムをつくり、頬に流れ込む薬を硬い歯ぐきの方に回すようにコントロールしています。そしてこれをしながら患者さんの表情を見て、少しでもピクッと動けば注入を止めたりして痛まないように調整しています。



ポイント7 ◯◯を◯◯する

私は麻酔をするときに、患者さんにあるおまじないをかけます

実はこのおまじないが痛くない麻酔の一番のポイントかもしれません。

なので、これを書いてしまうとおまじないが効かなくなるのであえて書きません

お越しになったときのお楽しみにしておきます。


おわりに

治療が痛くないようにするのが麻酔なのに、その麻酔をするために痛みを感じるという矛盾を解決するには手間と時間と良い道具を使わなければなりません。患者さんが歯医者に行くのが嫌にならないように、これからも喜んでもらえるように痛くない麻酔を心がけます。